「代表を一人決める」が、一人に背負わせることになっていないか
ダブルケアラーの相談会で、もう一つ印象に残ったお話がありました。
家族が複数いる場合でも、介護について主に連絡を取る人が一人に決まっていくことがある。
そんなお話でした。
たとえば、きょうだいが三人いる家族。
そのうち一人が、家族の窓口になる。
連絡がその人に来る。
説明もその人が聞く。
予定の調整も、その人がする。
すると、いつの間にか。
ほかの家族は、少しずつ介護から離れていってしまうことがあるそうです。
頼れる人に、集まっていく
誰かが悪いわけではありません。
窓口を一つにした方が、連絡はスムーズです。
でも。
「代表を一人決める」という仕組みが、結果として「その人が一人で背負う」ことにつながる場合もある。
この話を聞いて、訪問介護事業所のことを考えました。
「あのサ責に聞けば分かる」
「とりあえず、あのサ責に伝えておこう」
「最後は、あのサ責が何とかしてくれる」
最初は、頼りになる人だったはずです。
でも、気づけば。
利用者さんの情報も。
ヘルパーさんからの相談も。
シフトの調整も。
その人のところに集まっていく。
そして周りは、少しずつ「任せる側」になっていく。
「大丈夫ですか?」ではなく
頼られる人ほど、
「大丈夫です」
と言ってしまうこともあります。
だからこそ、ときどき。
「今、何があなたのところに集まっていますか?」
と聞いてみる。
私は社会保険労務士として、
「いつも、あのサ責ばかりが背負っていないか」
そんなところにも目を向けられる人でありたいと思いました。
介護する家族も。
介護を支える職員も。
頑張れる人に、つい頼ってしまう。
一人で背負わないための最初の一歩は、
「大丈夫?」
とは少し違う問いから始まるのかもしれません。
